街にちらばる名も無い物語
それはずっと其処にあった僕らが生まれるずっと前から太古からの大地を見守る一本の大樹
彼女はモダン彼女はモード不思議な魅力不可思議な魅力クラクラする僕恋の目眩
Now, Just close your eyesGo to sleep, babyI'm gonna give you a kissFor your sweet dreams
長いベールをまとった六月の花嫁誰よりも幸せにおなりあなたは、そのために生まれてきたのだから
細い糸を弾いたら哀しい音がポロンと鳴った私はあてどなく何度も爪弾いてみる
Bible人は何度黒い雨を降らせば気がすむのかあなたに何か託すように消えた命
季節は移ろい人は移ろい心は移ろい花の色は移りにけりないたずらに
湯煙に誘われて懐かしさが込み上げる洗い髪が芯まで冷えて家路を急いだ冬の日
笑わない人魚手に入れたくて一緒に海の底に沈んだ
サーカスの始まりだよ細いロープを渡る曲芸師ユラリと揺れて真っ逆さま道化が笑ったさぁサーカスの始まりだよ
雨上がりの空に蹴り上げた靴遠く飛んで明日は腫れ
平和の琉歌この国が平和だと誰が決めたの人の涙も渇かぬうちに
絡み合う視線で無言の語らい言葉よりも雄弁に
細い腕を伸ばして光に手を翳す指の間からさらさらと月の雫が零れ落ちて行く
深い海の底静かに沈んでいく私水面が揺れながら遠ざかって行った
交差する街角あちらこちらそちらそして空
古い写真がハラリと落ちた見知らぬ顔が笑っていた色褪せて煤けた紙の中で
絵を描いた綺麗なものを描いた方がいいのだろうと思うけれど誰に認められなくても心に響くものが描きたかった
硝子の瓶を覗いてみたら滲んで歪んだ街が水底で揺れていた
遊んでいた子が一人、二人帰って行く、夕まぐれあの子はまだ遊んでる誰も迎えに来ない
縦の糸、横の糸鮮やかな色が織られていくあの人の白い手から
誰もが家路を急ぐ夕暮れに立ち止まってみたせかせかとした足音だけが私をすり抜けて行った
樹々の間に間に見え隠れ葉を透かして見る気づかれぬよに
私からあなたへ思いを紡ぐ手を差し伸べる其の心に
孤独な荒野をゆく旅人は倒れては、起き上がり倒れては、また起き上がり
月に吠える狼の咆哮月光の吐息蒼い闇に溶ける
ブラシでさっと刷いたような白い雲の戯れ見上げればほら
生まれ出づる悲しみ狭いトンネルを潜り抜けて最初に見たのは天から降りてくる光
そして、私はまた歩き出す